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負の遺産 キリング・フィールド

February 21, 2012

カンボジアの負の遺産であるのが、ポル・ポト政権時代に大量虐殺が行われたキリング・フィールド。前回カンボジアを訪れた時は、アンコール遺跡群を中心に回っただけだったが、今回は歴史を深く知ろうと思い足を運んだ。(*写真は慰霊塔に安置されている頭蓋骨)
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キリング・フィールドへはバイクタクシーで往復5US$が相場だったので、それより安いキャピトルツアーの往復ワゴン(3US$、要3名以上参加)に申し込んだ。キリング・フィールドへは市内から30分程で到着。入場料5US$を払うと、iPodのようなオーディオプレイヤー(日本語音声ガイド)を手渡された。これが非常に分かりやすく説明してくれる。ルート順に番号が振ってあり、各ポイントを再生しながら歩けば1時間程度で見て回れる内容だ。*写真は慰霊塔
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茎がサメの歯のように硬く鋭いこの木では、表向き上、鶏の喉を切っていたとされているが、実際は人間の喉を切るために使われていたという。信じられない…
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ここは大量埋葬地といって、約450体の遺体が見つかった場所。キリング・フィールド内では全ての骨が撤去されているわけではなく、雨季になると雨によって骨の破片や身につけていた衣類の切れ端等が土の中から表れてくるという。今は乾季なので見当たらなかったが恐ろしい。
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ここは当時、農場だった場所。キリング・フィールドに連れてこられた人たちが田植えや畑仕事で奴隷のように強制労働を強いられ、過労で死んで行く人が後を絶たなかったという。
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この木はキリング・ツリーといい、生まれたばかりの赤ちゃんや子供たちの足を持ち、この木に頭を叩き付けて殺したという。
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この木はマジック・ツリーといって、当時大きなステレオが付けてあり、人を殺す瞬間の断末魔の叫び声をかき消すため、大音量で音楽を流していたという。
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慰霊塔に安置されている頭蓋骨をよく見ると、どのようにして殺されたのかが分かる。へこんだり、ヒビが入っているのは斧や鈍器で殴り殺されたものだという。1時間以上に及ぶ音声ガイドを聞きながらキリング・フィールドを回り終わった後、怒りを通り越して、何というかものすごい虚無感に陥ってしまった。あまりにも理不尽で無慈悲で残酷すぎる。人間を何だと思っているのだろうか。
帰り道の途中、興奮を抑えられずトゥール・スレン刑務所(通称S21)も見てみたいという衝動に駆られ、刑務所前(現在は虐殺博物館という名称)で降ろしてもらった。続く…

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