IMG_5412

いま、ふたたびのラダックへ

June 29, 2012

インド最北部、パキスタンと中国との国境を接する地域に「ラダック」と呼ばれるチベット文化圏がある。チベットでは失われてしまった文化や仏教がまだ残っており、「チベットよりもチベットらしい」とさえいわれている。2年前に訪れたことがあったが、もう一度またあの青く澄んだ空を見たいという衝動に駆られ、いま再びのラダックへ。(*写真は標高5,000mを超えるマナーリ〜レー・ロード)
IMG_5017.JPG
まずはラダックへの玄関口であるマナーリを目指す。リシュケシュからは直通バスがなかったので、一旦ハルドワールまで戻り、夕方4時発のローカルバスで向かうことに。料金は495INR(約700円)、所要16時間。長時間座りっぱなしのせいでケツはカチンコチンに…。
IMG_5050.JPG
マナーリの標高は1,900m。ヒマーチャル・プラデーシュ(雪山地方)と呼ばれる州に属し、その名の通り自然と山に囲まれた涼しい町だ。
IMG_5073.JPG
宿はオールド・マナーリにあるPRINCE GUEST HOUSE。シングル一泊400INR(約570円)。ハイシーズンのため、どこも値上がりしているとのこと。
IMG_5061.JPG
マナーリに着いて真っ先に食べたチキンの鉄板焼き。アーシュラムのあるリシュケシュでは、規律によって肉を使った料理は一切存在しない。そのせいで、ここ何日か肉に飢えていた。あまりに美味いのでマナーリ滞在中、三回も頂いてしまった。
IMG_5184.JPG
この地域に住んでいる人たちは、平地に住む人々とは異なった文化を守り続けている山地民。女性は手織りのウール地をピンで留めてポンチョのように着付け、頭はスカーフで覆っている。
IMG_5059.JPG
男性はビロード地で飾った平らな丸帽子を愛用。ネパール人が愛用しているネパリハットに似ているが形が少し違う。
IMG_5131.JPG
川沿いにはこんなものが普通に生えている。マナーリは避暑地として有名な観光地だが、例の目的で沈没するバックパッカーが多いのも事実。
IMG_5233.JPG
マナーリ近郊のヴァシシュト村には温泉がある。村までは5kmほどなので散歩がてら歩いて行ってみることに。
IMG_5237.JPG
温泉は無料で入ることが可能。硫黄の臭いが鼻を突くが効能は良さそうだ。
IMG_5247.JPG
温泉にいたチベタンの子どもをパチリ。
IMG_5268.JPG
マナーリには2日間滞在。リシュケシュからの長距離バス移動の疲れも癒えたので、ラダックの都レーへ向けて移動することにした。写真は日本食レストランで頂いたてんぷら定食。
IMG_5291.JPG
レーに向かう手段は3つある。1つはローカルバス(600〜700INR)で1泊2日かけて行く方法。これはかなり過酷だと聞く。なぜならバスはオンボロの上に、途中の村で一泊しないといけない。おまけにここ数年で2台のバスが道をあやまり、崖から転落しているという。安上がりだが、これはかなり危険な気がする…。
IMG_5282.JPG
2つめは11人乗りのミニバス(1,900INR)で行く方法。深夜2時にマナーリを出発し、同日の夜20時〜22時にレーに到着する。値はそこそこ張るが、早くレーに着きたいという理由で今回はこのミニバスで向かうことにした。ちなみに3つめの手段はデリーから飛行機で行く方法。これは金もかかるし今回の旅には無縁である。
IMG_5315.JPG
マナーリからレーまでは約500km、途中で標高5,000m超えの峠を二つ越えるというハードな道のりである。深夜2時に出発したミニバスは夜道のせいか安全運転で快調なスタートだった。
IMG_5415.JPG
しかし日が昇り、徐々に道がオフロードになるにつれてドライバーはスピード狂へと変化。まるでパリ・ダカにでも強制参加させられているような気分。5,000mを超える標高と激しい揺れのせいで、ついには高山病の症状である頭痛が襲ってきた。
IMG_5384.JPG
途中で遭遇した山羊の群れ。
IMG_5391.JPG
山羊飼いのおっちゃん。
IMG_5420.JPG
夕方、世界で2番目に高い峠Taglangla(標高5,328m)に到達。頭痛もピークに達していたが、隣の座席の韓国人旅行者にもらった高山病薬を飲んだおかげか、レーに着く頃には頭痛は治まった。
IMG_5428.JPG
レーの手前あるチェックポストで名前を登録。意外と韓国人旅行者が多い。
IMG_5427.JPG
記帳を終えると約1時間でレーに到着した。
IMG_5472.JPG
宿は前回レーに訪れた際にも泊まったASHOKA GUEST HOUSE。宿のおばちゃんは自分のことを覚えていたようで、シングル1泊400INRのところを300INR(約430円)にしてくれた。おばちゃんジュレー!(ありがとう)
マナーリを出発してから約20時間、長く過酷な旅がようやく終わった。

タグ: , ,

Leave a Comment

Return to Top ▲Return to Top ▲